土 カラ 生 マレル 事 ノ 繋 ガリ
大日向マルシェは、農産物をつくる生産者さん、農産物加工品の作り手さん、
優しい社会をつくりたいと、ものづくりを通して活動する人たちで、運営しています。
そして、買い物カゴを抱えて訪れてくれる、
時には店番までしてくれる利用者のみなさんに支えられ続いています。
農薬や化学肥料に頼らずに自然の力でいのちの廻りを大切にする生産者、
「そんな農業を持続してほしい」とサポートする、食に関わるつくり手たち、
自然の循環を意識し、さまざまな提案で小さく愉しい学びを提供してくれるものづくりの人たちが
ここでいっしょに、子供たちの健やかな成長と未来をおもい、運営しています。
地域の自然の中で育まれるいのちの廻りを
土の匂いを感じながら食卓につなげる普段使いのマルシェです。
小さくて豊かな経済
身近な環境で育まれた安心で新鮮でおいしい食材を分け合おう
生きるために必要な食べ物やエネルギー、衣類や住まいや生活道具も
その土地の文化や風土を大切にしながら地域で循環させていく。
そういう暮らしには、知恵があって愛があって、実感できる豊かさがあります。
地域の資源をつかえば地域で仕事が生まれやすくなる。
つくり手の思いを知ることや背景を考えて選ぶことで
気持ちのいいお金の流れをつくることができる。
そしてそれは、私たちが暮らしの中で今すぐできる
小さいけれど確かな、未来への投資、小さいからこそ廻りを実感できる*幸せの経済です。
地域で自給していけることを増やしていくことで生活の自信や安心がもたらされます。
それだけでなく、地域の資源を使うことは
経済効率を優先させて他の地域や他の国の森や川の資源を荒らすことの歯止めにもなり、
それぞれの独自の文化や暮らしを尊重する思いにもつながるものだと考えます。
*幸せの経済:ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ「幸せの経済学」(The Economics o Happiness) より言葉の引用
生物の多様性と食卓を守る農業
地域の小さな家族農場から心を育む食卓へ
私たちの暮らす場所と、そこに繋がり合う地域には、有機農業や自然農、
環境共生型の循環型農業などを家族で営む生産者がいます。
彼らが営む田畑での仕事は、私たちの生命につながる食料と生物多様性を守る環境、
未来に続く食の文化を守ってくれています。
多種多品目を育てる畑には様々な微生物や昆虫、生き物がいて
循環の隙間に人(ヒト)がいて
自然の中で役割を持った様々な命が繋がっていることを教えてくれます。
そうしたものが集まってくる地域のマーケットで、
そこに揃う旬の野菜は、食卓を通してわたしたちの心と命に繋がります。
近くの農家さんの農産物を食べることやその仕事に興味をもつことは、
単に食料の購入と消費という側面だけではなく、
子どもたちの育つ環境や、お互いの大切な暮らしを支え合う関係をつくります。
その関係性は、自立した食料供給が難しい日本で、安心を感じられる生活環境を生み出し、
農薬や化学肥料を使わず、自然の健やかな循環で行う農業をしようと考える
若い農の担い手を、支え後押しできる地域環境となる可能性も持ちます。
安心な食材の確保や自然教育のできる暮らしを求める子育て世代にとっても
魅力的な環境だと言えます。
平和をおもう
知恵を分け合い、支え合い、共に生きる
売る人も買う人も楽しみにしてくれるような
生命力あふれる活気のある場所でありたいと思います。
ここでは、買い物ついでに行き交いながら、食や農業だけに関わらず様々な話題が飛び交います。
幅広い世代が混ざり合い、横につながるおおらかな関係性がつくられる機会です。
何気ないやりとりの中でみつけることのできるたくさんの知恵と心の通い合いで
暮らしはもっと楽しくなって、社会の問題もシンプルに個々の足元で解決していけるかもしれません。
笑顔で声をかけ合えば、好きなものや大事にしたいものが増えていく。
そんな風景を眺めながら、あらゆるものが益々愛おしく
平和へのおもいも、生きる力も湧いてきます。
そんな社会を共に生きたいと願います。