2021年5月22日。 しとしと雨の大日向マルシェ。
今年は梅雨がはやそうだね
雨の日の大日向マルシェもこれはこれで楽しいね、
なんて言葉が飛び交う大日向マルシェ10周年の佳き日です。
お買い物帰りの方たちや出店者がテーブルに一人また一人と集まって
ひさびさの「まぁるいテーブル」を開きました。
それぞれの家のごみの話から、今世界中で起こっていることのはなしに
私たちが求める豊かさについて、皆で輪になって、どんな話ができるかな。
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ここでシェアさせていただくにあたり
個人が特定できる固有名詞や言い回しは書き換えています。
まとまりはない、答えはない井戸端会議ですが、
何かを考えたり、行動するための、ちょっとしたきっかけになれば嬉しいです。
すごく長いので、お暇なときに読んでください。
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まぁるいテーブルはマルシェで行きかう人たちが、
暮らしの知恵や、疑問、日ごろの思いを交換をしたり、
この場をよりよく、未来をよりよくするために、
一緒にお話ししたり、考えたりする場。
――今回のテーマは、「ごみ問題を考える」
今の日本は昔と違い豊富にものがあり、豊かな生活を享受できるようになりました。
しかしその裏では、大量にモノが捨てられている現実があります。
日本では、食べられるのに捨てられる食品が 年間およそ600万トン以上あり、これは毎日一人当たり お茶碗一杯分のご飯を捨てている計算になるそうです。
また、海には廃棄されたプラスチックが漂い続け、 2050年には魚より多くなると言われています。 地球がゴミで一杯になりつつある今、私たちにできることは何なのか。 どんなことを思っているのか。
皆の声を集めて、他愛たく、とりとめもなく
結論や正解もなく、色々な話をしてみましょう。
――プラスチックの有害性のお話
参加者のひとりが、本を持ってきてくれました。
『プラスチックフリー生活』
フランス人夫婦の夫ジェイと妻シャンタルによって書かれた本です。
もともとオーガニックやサスティナブルを意識して生活していた彼らが
プラスチックフリーの生活を始めたきっかけは、シャンタルの妊娠でした。
妊娠についていろいろと調べるうちに分かったのは、プラスチックが及ぼす悪影響。
なかでも、「プラスチックからしみ出る化学物質は、
母体やお腹の赤ちゃんに悪い影響を与える可能性がある」という事実は、
彼らにとってとてもショッキングな内容だったようです。
そんなきっかけで決意したプラスチックフリーの生活ですが、
いざ始めてみるとなかなか大変。
この本では、彼らのリサーチや経験を基に、
どんなプラスチックの有害性が高いのか
生活のなかで簡単に始められて、続けやすいアクションなどを紹介しています。
お洒落な装丁に、中身はぎっしり。な本でした。
この本を見れば、自分にもできる
プラスチックフリーアクションが見つかりますね。
――ごみ袋の話
ごみ袋の有料化がスタートしてしばらくたちました。
実際やってみて、どうですか?周りの人の行動の変化をどう感じてますか?
・有料化に踏み切ったとたんに、すっかり行動を変えて、
今、お店に入って、たった数円なのに意地でも袋をもらわないで、
袋を忘れても手で車まで持っていこうとする自分がいる。笑
・がらっとかわって、一人一人の努力も、小さな啓発活動も大切だけれど
やっぱり政府やマスコミの影響は大きいなってびっくりした。
世間の変化は、有料になったからなのか、
政府の取り組みとして、正式に進められているからなのか
メディアで日々取り上げられたからなのか。
私たちは何によって行動を変化させているのか。
自分の軸、生活の軸がどこにあるのか。
ちょっと立ち止まって考えてみても面白いかも。
・有料化にしたり、政府で取り締まったり、
そういうことも大切だし、効果が大きいことだけれど
根本的には『私たちが生活するうえで無限に増えていくごみ』を
どうするか、ということをみんなが考える必要があるのでは。 ・ほんとうは、こういうことを考えることは
私たちの暮らしを考えることだし、より健康的な暮らしを取り戻すこと
でも目には見えにくくなっているから 想像力を養って、自分から事実を見にいって
自分ごととして考えられるようにならないと。
そんないろいろなご意見がありました。 大日向マルシェにいらっしゃる皆さんも
個性豊かなエコバック、マイかごをお持ちで
出店者としては皆さんそれぞれのグッズを見るのも楽しみの一つです^^
――地域の取組
地域での取り組み、今はどんなことを知ってますか?
・地域の小学校では、総合学習の時間で
ごみ問題の解決法を考えて、実践する取り組みがあったりする。
・そういう大切なことが子供たちに伝えられている。
今の20代、30代前半の人は環境教育を当たり前に受けた世代だから
これからの若い世代の意識はもっと変わっていくかもしれない。 ・那須町の高校生が篠でエコなストローを開発
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/291006
・茂木町では地域から生ごみや落ち葉を集めて、
それを自治体の施設で肥料にしてまた地域に還元している。
・なんと!那須塩原市では家庭用コンポスト購入に半額補助ができます。
http://www.city.nasushiobara.lg.jp/11/000616.html
――プラスチック問題、ごみ袋の次はペットボトル。気になる企業の取組。
・無印良品はペットボトル商品をすべて、
環境負荷のより少ないであろうアルミ製にすると発表した。
・無印良品は店舗に給水所も設けている。 数年前から、全国の給水可能な施設をマップにしたアプリもでている。
https://www.mymizu.co/ ・生分解性プラスチックの開発も進み、
お菓子などの包装紙も間もなく販売されるのだそう。 マスクや防護シールドも生分解性のものが開発されている。
そうやって新しい商品が増えればより良い選択ができる。
・海外の環境配慮の包装紙は、本当に簡易なものも多い。
ドイツの普通のケーキ屋さんの包装をtwitterでみたけど
簡易すぎてビックリだったけど、それでいいぐらいになれば過剰に包装しなくても済む。
調べたら、まとめ記事になってました。
日本でも、資源が乏しかった時代の人は、何回も何回も物を使いまわして、
風呂敷などを布も上手に使って、手元にある資源を豊かに使っていたけれど、
その文化は廃れつつあり、今は遠くから安価に仕入れたものを わざわさ船で運んできて、雑に使うようになっているような印象をうけます。 モノの情緒的な価値も、実際の価値も低くなっているけれど
環境負荷はずっと今のほうが高い。ものが溢れてるからでしょうか?
ここからは暮らしのこと、地域のコミュニティで
できることについてちょっと考えてみたいですね。 ――衣のごみ問題 ・洋服は昔のように長持ちしないから、どんどん使い捨てることが普通になっている。
・上着は毎回は洗わないよね。でも毎日洗う人もいるよね。 ・洗濯の問題は洗剤や、洋服自体から出るマイクロプラスチックが
水質を汚染するところもある。
妊婦さんに影響があるように、生き物にも影響がある。 ・コロナ以降、使い捨てマスクや手袋などのごみが増え
今世界中の海岸、河川敷に漂着している。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200723/k10012529071000.html
こういう世界中で起きている問題は、ひとりひとりの意識だけでは変わっていかない。
ごみ袋の問題もそうだけれど、使わない仕組みとか、ルール作りも必要。
でも私たち一人ひとりにできることは、まずは関心をもってもらうこと、
人の意識に働きかけていくこと、
自分たちの暮らしや、仕事の中でできることをやっていくことだけれど、、、
ーー身近な暮らしの中では、私たちに何ができるだろう。
どんなことをしてますか?
・コンポストを使う
・イベント出店の時はお客さんにプラスチックフリーや容器の持ち寄りを呼びかける。
大日向マルシェでも随時しているけれど、呼びかけをしていないと
だんだん容器を持ってきてくれるお客さんが減る感じもあり。
自分も意識し忘れるので、また、呼びかけこまめにしたいです。
・今はテイクアウトが多いけれど、自分でも容器持参を心掛ける。
お店によってはNGもあるので、事前に確認するようにしてる。
保存期間が長い商品の容器の使いまわしはNGなお店が多いけれど、
昔みたいに量り売りとか、容器の使いまわしができるシステムができたらいいのに。
・物を買うときは必要か、よく考えて買うこと。
何が本当に必要なのか選ぶこと。
自分は何を大切にしてこの商品を選んでいるのか。
・手作り化粧品やせっけんづくりを広めたり、
素材を共同購入したりして、自分たちで作ればごみは減らせる。
そういう知恵も周りの人とどんどん交換していきたい。
・こうしてみると些細なことが多いけれど、
自分のためにも周りの人のためにもできることをやっていきたいよね。
色々な意見が出たけれど、世界の現状からすると、
私たちにできることってホント些細。
でも、みんなでやることがとても大切。
でも多くの人がやるのだったら、政府がごみ袋を有料化したように
人が動く動機を無理やり作るのか
人のモラルに訴えるしかないのかな。
私たちが、こういう取り組みをしている理由はなんだろう? どうやったら多くの人がプラスチックを減らす暮らしをするようになるだろう。
そんな話から、また『プラスチックフリー生活』の
ジェイとシャンタルのお話にもどりました。
――ごみを減らした生活をすると、何か変化はあるのかな。
ここで、また『プラスチックフリー生活』のジェイとシャンタルのお話
この二人によると一人一人がごみの少ない暮らしをしていくうえで 大切なのは、「ごみが減ることでゆたかな暮らしを作っていく循環ができること」。
プラスチックの安全性や、
世界中で深刻になっているごみ問題について語っているけれど、
本当に伝えたいのは「プラスチックをなくした先の豊かさ」だと語っています。
使い捨てのプラスチックを使わないことで、一つ一つのものに愛着が持てる。
食料を入れる保存瓶は、よりおしゃれ。
地域の農家さんから直接買う不ぞろいの野菜は、
ビニール袋に入っていないからピカピカきれいで鮮度も抜群。
カゴの中に入れると、それもまたお洒落で美味しそう。
家に持ち帰った時もごみも少ないので、
家が汚れたり、ごみを捨てる手間もかからず
うちの中がずっときれいで、美しい。
当然有害性のあるプラスチックの影響も受けないから、家族もより健康になれた。
そういう豊かさを享受しているから、最初は大変さも感じたけれど 結果的に続けているし、皆にその良さを広めているのだそう。
――大日向マルシェの場でも
マルシェの常連のお客様から。
・マルシェの場もやっぱりおしゃれで、豊かな気持ちになれて、
楽しいからこそ来たくなる。
きっとみんな環境や社会への色々な思いがあって
この場が続けられているけれど まずゆったり楽しむ気持ちがあるから、 私も楽しんで来れる。
・豊かさ。コロナ以降、本当に大変な生活を日々しているし、
温かく集える場が少ないからこそ、
みんなにとって大切なことだと思う。
出店者から
・お客さんからしたら、まずは美味しいものが買えて
リラックスできる、楽しめるばであることが大切
皆、日常は仕事や生活のやるべきことに追われてる人が多いから、 マルシェの場でも豊かさを感じられたり、
五感や気持ちで、軽く伝わることもとても大切なことで。
それがきっかけとなり、マルシェにかかわってもらえたり、
いろいろなことを学んだり、環境へのアクションを取り入れたり、
そういう風に結びついていくことは無理がない。
多分、導入ってすごく大事。 ・大日向マルシェが個人や出店者の環境への取り組み、
来てくれる方をつなぐ場でもありたい。
できれば、もっとちゃんと個別のこともご紹介できるといいですね。
・そういう場が大日向に限らず、いろいろな地域に増えていくといいね。
そんな話になったところで、定刻の1時間半になりました。
今日のところはこれでおしまい。
***
お話をしてみると、皆さんそれぞれにいろいろなことを考えたり、
実践していることがわかりました。 お話の中に、あなたの知らない話、 考えてみたいこと、やってみたいことはありましたか?
まぁるいテーブル。
また、そのうちやるんではないでしょうか。 そうでなくとも、ぜひぜひ大日向の場にお越しいただいて、
リラックスして、お買い物とお話を楽しんでくださいね。
Post/ Miyuki・ハルディン
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